私は、ヨーロッパの歴史ある建築物が好きなので、日本で少しでもヨーロッパ風に出会うと、気になる思考の持ち主です。
そこで、興味を持ったのが明治時代に活躍したイギリス人建築家ジョサイア コンドルです。
文明開化によって日本に西洋の文明が入ってくるようになり、海外からの建築家を招いてその技術を取り入れた洋風建築が始まりました。
ジョサイア・コンドルの建築が見たい!
ジョサイア コンドルは、1877年(明治10年)に工部大学校(現東京大学工学部)の教師として来日し、日本人建築家の養成をしながら、日本に本格的な西洋建築を建設するという活動を進めていきました。
代表作の建築物は関東大震災で消失したものが多数で現存するおすすめおでかけスポットを紹介します。
岩崎邸庭園
明治29年にジョサイア コンドルの設計で竣工された岩崎財閥3代の岩崎久弥の本邸として造られました。
現存する洋館と撞球室は国の重要文化財に指定されました。
17世紀の英国ジャコビアン様式の装飾が見られ、イギリス、ルネサンス様式やイスラム風のモチーフがとり入れられています。
1階のベランダには英国ミントン社性のタイルが敷き詰められ2階には金唐革紙の壁紙が貼られた客室があります。
パームツリーに取り囲まれ、スペイン風の雰囲気が感じられる入り口です。
岩崎久弥の留学先であった米国ペンシルべニアのカントリーハウスのイメージも採り入れられています。
往事は主に岩崎家の集まりや外国人、賓客を招いてのパーティーなどプライベートな迎賓館として使用されていました。
こちらは洋館から少し離れた位置にある、スイスの山小屋風のビリヤード室です。
洋館と同じくジョサイア コンドルの設計でアメリカの木造ゴシック様式です。洋館の地下室とは地下通路で結ばれていて内壁には明治期の金唐革紙がはられています。
営業案内
開園時間
午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
休園日
年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで)
入園料
- 一般 400円
- 65歳以上 200円
- 小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
アクセス
- 東京メトロ千代田線「湯島」(C13)下車 徒歩3分
- 東京メトロ銀座線「上野広小路」(G15)下車 徒歩10分
- 都営地下鉄大江戸線「上野御徒町」(E09)下車 徒歩10分
- JR山手線・京浜東北線「御徒町」下車 徒歩15分
旧岩崎邸庭園
住所:東京都台東区池之端1−3−45
旧古河庭園
旧古河庭園は、イギリス人ジョサイア・コンドルの設計により、1919年に古河財閥の古河虎之助男爵の邸宅として完成しました。
新東京百景、名勝として国の文化財に指定されています。英国貴族の邸宅のイメージの天然ストレートぶきレンガ造りの古典様式です。
洋風庭園は、約100種、200株のバラが咲き誇り、バラの見頃の春と秋にはバラフェスティバルを開催しています。
営業案内
開園時間
午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
休園日
年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで)
入園料
- 一般 150円
- 65歳以上 70円
アクセス
- JR京浜東北線「上中里駅 」下車 徒歩7分
- 東京メトロ 南北線「西ヶ原駅」(N15)下車 徒歩7分
- JR山手線「 駒込駅」 下車 徒歩12分
- 都電荒川線「飛鳥山」下車 徒歩18分
旧古河庭園
住所: 東京都北区西ケ原1丁目27−39
ニコライ堂
明治24年にジョサイア コンドルによって設計された大聖堂で、正式名称は東京復活大聖堂といいます。
日本に布教活動を行ったロシア人宣教師の聖ニコライの名から、ニコライ堂と呼ばれています。
ビザンチン様式の建築は正面にそびえる鐘楼、白い壁、特徴的な石の装飾、緑青の色鮮やかなドームなどで日本最大の大きさを誇ります。
東京復活大聖堂(ニコライ堂)
住所:東京都千代田区神田駿河台4−1−3
こちらは、ジョサイア コンドルから学んだ4人の第1期生の一人、片山東熊の設計です。
迎賓館赤坂離宮
明治42年に建設された迎賓館赤坂離宮は、建築家ジョサイア コンドルの弟子にあたる宮廷建築家片山東熊の設計によるもので明治以降の文化財としては初めての国宝に指定されています。
イギリスのバッキンガム宮殿やフランスのヴェルサイユ宮殿も参考にされたという赤坂離宮は、ウィーンのホーフブルグ宮殿との類似性も見られるネオ・バロック様式に基づております。
当時ではかなり華美であり、住居としての使い勝手が良くなかったことから、皇太子嘉仁親王がこの御所を使用することはほとんどなかったと言われています。
この建物が迎賓館になった際に放出された家具の一部は現在、博物館明治村に保存・公開されています。
翼を広げた華麗な黄金の鳥の金の彫刻が飾られています。これは「鸞」(らん)と呼ばれる霊鳥の一種で、中国の伝説の霊鳥です。
正面玄関には日本国政府の五七の桐の紋章が掲げられています。こちらはパスポートの表紙でお馴染みです。
迎賓館
住所:東京都港区元赤坂2−1−1